2012-11-18

ファンタジーTVドラマ『Once Upon a Time』が面白い


というわけで引っ越してnetflixに加入したところで、 Once Upon a Time というテレビドラマを見てたのだけど、これが面白い。脚本は『Lost』などの脚本をしてきたエドワード・キトシスとアダム・ホロウィッツ。

このドラマでは、昔話の物語と現代が交錯する。メイン州にある小さな街、ストーリーブルックに住むのは、実はおとぎ話の登場人物ばかり。ただし、邪悪な女王の呪いにより、人々は全てを忘れ、普通の日常生活を営んでいる。この呪いを解けるのはただ一人、白雪姫と王子様の間に生まれた女の子、エマ・スワン。彼女はまさに生まれたばかりのころに発動した女王の呪いをからくも逃れ、ひとり現代世界にやってきていた。

生まれたばかりで何も知らない彼女はそのままストーリーブルックとは関係なく現実世界で成長し、ボストンで生活していた。だが、そこにヘンリーという少年がやってくるところから物語は幕を開ける。ヘンリーはエマが19歳のときに産み、そのまま里子に出した実子だという。そしてヘンリーはエマをストーリーブルックに誘う。そして、全てを伝える。ストーリーブルックの人々は、記憶を失ったお伽話の登場人物たちであること。ヘンリーを引き取った義理の母が邪悪な女王であり、いまはストーリーブルックの市長であること。などなど。もちろん、普通に育ったエマには、そんなことはとても信じられない。だが利発そうな子、ヘンリーがそういうことを言っていたり、継母とうまく行ってなさそうなのは気にかかる。そこでストーリーブルックにしばらく滞在することを決意する……。

ちょっと長いあらすじだけど、これが基本設定。各エピソードでは、おとぎ話世界でその昔、彼らが行動したことと、現代のストーリーブルックでのことが交互に語られ、そもそも昔、何があったのかという謎と、ストーリーブルックでこれからどうなっていくのかということが少しずつ視聴者に明らかになっていくという趣向。

おとぎ話の世界はわりといろいろなんでも詰め込まれている。ベースとなるのは白雪姫と王子様、女王をめぐる物語だが、それもぼくらのよく知る白雪姫とはちょっと違う。女王の元を追われ、狩人に見逃してもらった白雪姫は盗賊をしており、王子様を襲撃するというかたちで最初の出会いがあるし、王子様と隣国ではシンデレラがいるけれど、シンデレラを助けるのは妖精の女王ではなくルンペルシュティルツヒェンだ。ルンペルシュテルツヒェンはその後もあちこちで顔を見せる主要キャラクターであることが次第にわかっていく。

そして、各キャラクターの過去が少しずつ語られていく。白雪姫と王子様がどう出会い、どのように結ばれ、毒のリンゴとキスによる復活はどう起こるのか。王子様はどのように生まれ育ったのか、女王はどうして邪悪に染まったのか、7人の小人はどのように白雪姫と出会ったのか、鏡の由来、などなど。時としてあまり関係のない、シンデレラやヘンゼルとグレーテル、マッドハッターなども顔を見せ、この物語の主要な謎を埋めていく。

一方で、現代パートも少しずつ物語が進んでいく。白雪姫はいまでは小学校でヘンリーのクラスを受け持っている。いっぽう、ボランティア参加の病院では、名前のわからぬ患者として王子様が昏睡状態で寝ている。狩人は保安官をしているし、赤ずきんはカフェでウェイトレスをしている。ここにエマがあらわれることで物ごとはどんどん変化していく。王子様だったデイビッドは目覚め、白雪姫だったメアリー・マーガレットとやはり恋に落ちる。でもデイビッドにはキャサリンという妻がいる。キャサリンはおとぎ話世界ではミダス王の娘で、王子様と婚約していたのだ。そして、そして……。

ようやく1シーズン全て(全22話)を見終わったところでは、意外と話としては一段落している。アメリカのドラマにありがちなように、きちんと完結して大団円というのではなくて、思いっきり「ヒキ」で終わってはいるのだけれど、上で書いたような基本設定はそれぞれきちんと謎が語られ、物語は終わりを迎える。気になる続きは、ただいま第2シーズンが放映中なようだけど、netflixではまだ見られないので見ていない。まあアメリカのドラマというのは、そうやってどこまで面白くなるのかはわからないもんだけども、少なくともこの第1シーズンは面白い。

そういうわけで、かなりオススメです。役者の中では、ヘンリー役のジャレッド・S・ギルモアがいい。利発そうな子供の役をこなしている。

2012-11-14

レコーディングソーシャルダイエット、途中経過

はい、というわけで、オンライン上のソーシャルサービスを、無為に長時間利用するのを避けるために記録するというプロジェクトですが、まあまあ継続しています。しかし、記録しわすれもそれなりにあるという現状です。

記録内容について書いていませんでしたが、実はソーシャルなサービスだけじゃなくて、Google Readerなどの巡回も記録に取ることにしています。ぶっちゃけて言うと「ネットを使ったヒマツブシ」全般ということになりますでしょうか。

で、記録しているだけでも、1日に2時間程度はこういうことに時間を費やしているようです。予想以上に時間を使っている気がします。ゲームは1日1時間、とはちょっと違うかもしれないけれど、もうちょっと減らすべきですかね……。

ただ、当初の目論見通り、細々とした時間にちょくちょく見てしまうという問題は少し減っていると思います。習慣的に見てしまうことで時間を浪費することは減って、じゃっかんの時間の余裕もできつつある気がします。

とはいえ、そうそう思うようにはいきません。そもそも、特にナンにもしたくないダラダラしたいという状態がまずあるのであって、ヒマツブシの種を削ったとしても、ほかのどうでもいいことで時間を消費するだけという、なかば予想していた状況にもなってきました。まあ、ダラダラしたい時間にはダラダラするのがいいのではないかとも思うのですが、さて、どうしたもんでしょうね。

以下、枝葉末節ながら、記録を取る以外にやってみたことを適当に書いてみます。

  • 前にも書いたように、ケータイのホーム画面からもアプリのショートカットを削除。アプリ自体は残しておくが、せいぜいちょっとだけアクセスを悪くするため。
  • ところが、ケータイでの用途は、ちょっとしたあいた時間を潰すというものなので、アクセスを悪くする程度ではだめ。他のヒマツブシアプリがほしい。
    • キンドルは、ひとりで食事をするときなどはいいのだが、もう少し短い時間には向いていない
    • メールはそういうのに比較的向いているけど、いつも未読があるわけでもない
    • というわけで、InstaFetchというアプリを導入した。Instapaperで「あとで読む」にした記事を自動的に同期してくれて、いつでも読めるようにしてくれるアプリ。ロード時間がほぼかからないので、ちょっとした時間潰しに便利
  • いままで、こうしたサービスについては基本的にタブを開きっぱなしにしていたのですが、とりあえず閉じて必要なときに開くように方針転換。根本的に、こういう問題意識を持ってるのにタブ開きっぱなしはイクナイ。
  • こちらはいいヒマツブシの代替案がないのが現状。まあ本を読むぐらいかな……
というわけで、まとめると、そんなに順調というわけでもないですが、まあまあ続いています。

2012-11-09

財布なし生活のその後

おそらく誰も覚えてないと思いますが、年初から財布のない生活というのを試してました。せっかくなので近況を報告します。というか、まあ、ざっくりいうとわりと敗北な感じの話です。

改めて書いておくと、当時試行錯誤して到達したのは、財布に入れていたもののうち、
  • 小銭類は普段はあまり持ち歩かない、もしくは小銭入れをカバンに入れる程度に留める。お釣りの小銭はポケットにそのまま入れる
  • お札のためにマネークリップを使う
  • カード類はよく使うものだけを輪ゴムでまとめておく。残りは名刺ホルダーにまとめてカバンに入れておく
などと分散させるというものでした。小銭入れはけっきょく使っているので、ゲンミツに言えば財布の撤廃ではなくなったわけですが、普通の厚さの財布を後ろのポケットに入れておくよりはだいぶコンパクトになりました。

ただ、カード類に問題が出てきました。というのは、輪ゴムでとめるのはラクでいいなと思ったのですが、そのままずっとポケットに入れておくと、だんだん褪せてきたわけです。表面の色が少しぐらい剥げるならいいかと思ってたのですが、カード類で裏に書いた名前とかが読み取りづらくなってきたような気がしてきたので、これはちょっと別な方法を考えたほうがいいんじゃないかと思ったわけです。

で、リンク先の radium software の人でも、実際にはカード類には封筒を使っていると書いてあります。私もたまたま、カードにあうサイズの封筒をまちなかで見かけたので、これがいいんじゃなかろうか、と思い、切り替えることにしました。

ただ、これはもう生活スタイルか何かの問題だと思いますが、紙の封筒というのはかなりすぐボロボロになります。まあちょっとぐらい穴が開いても、カードをまとめて持ち歩くという用途には使えるのでいいんですが、しばらくすると完全にフチが破れて、カードを紙で巻くぐらいの状態になってしまうため、ある程度の頻度では交換しないといけなくなることに気づきました。

それでも引越しをするまで、ようは9月頭ぐらいまでは、ずっとそういう生活スタイルだったわけですが、アメリカに来てそういう封筒をどこで買えばいいかも定かではなくなってしまいました。まあ探せば普通にあると思いますが、カードを入れて持ち歩く用の封筒などというものを探してあれこれ吟味するぐらいなら、普通にカードホルダを買えばいいんじゃない?というかなり台無しな結論に到達してしまいました。

そんで買ったのがコレです。

数枚程度のカードが入って、マグネット式で紙幣を留める機能があるカードホルダです。まあまあ薄いし、たいしてかさばらないのはよいと思いました。どっちみちアメリカではほとんどの場合はクレジットカードが使えるので、現金を使うことは少ないんですが。

というわけで、カードホルダ兼マネークリップと小銭入れに分散しているので、いちおう「財布」は持たない生活になってるかもしれないけれども、まあ、当初の話からはちょっと遠いところに落ち着いたな、という現状報告となります。

ほんと人にもよるんだと思うんですけど、クリップとかなしで紙幣をポケットに入れてるとぐしゃぐしゃになってしまって紙幣が痛むし、小銭はポケットにそのまま入れてると実質使えなくなるし、カード類は上で書いた理由により何らかのカバーを必要とする気がします。なので自分の場合、こういうモノを管理するための何かはけっきょく必要だと思いました。

もっとも、それが「財布」という単独のものである必要はない、ということがわかったのはひとつの成果かなあと思います。うまくメンテすることで嵩を相当減らすことができますし、たいていの財布は構造上なかなか薄くはできないので、機能を分散させるというのは悪くないんじゃないかと思います。いっとき流行った薄い財布のようなものもあるのですが、あれも薄くて取り回しが便利な一方で、カードの枚数や小銭の容量には相当の思い切りがあり、使い始める前に自分の財布の中身を見返して、リストラ(再構築)をしないといけないものだ、と認識しています。つまり、「自分の生活スタイルを見返して必要なものだけポケットに入れる」という方向性じたいは、実はけっこう近いと思うのですね。

2012-11-02

レコーディングソーシャルダイエット / 30day challenge

アメリカでも11月になったということで、今月の30日チャレンジとして「レコーディングソーシャルダイエット」というのを考えてみたいと思います。この単語、どういう語順でも語弊があると思いますが、ようは「レコーディングダイエット」の手法をソーシャルメディア中毒に適用してみたい、ということです。

きっかけはHajime Morrita氏の投稿から「ネット依存」についての文章を読んだことでした。「ネット依存について思うこと」およびその反論記事への再反論記事である「ネット依存・続き」です。

ぼくも、「ネットの利用」はもう少し控えたいな、と思っている口です。ただ、ちょっと違うなという気がするのは、ネットの利用というよりはソーシャルメディアの利用というのが近い気がします。FacebookやGoogle+やtwitterや、ほかのなんでもいいんですが、何らかのソーシャルなメディアで無為に時間を潰してしまうことが多いなと思うわけです。
そういう意味では、↑の著者であるyucoさんの方法論は私にとってはやりすぎな面があって、スマートフォン自体は悪くない。たとえば、地図アプリは普通に便利だし日常生活を根本的に変えてしまうと思っています。ぼくにとって問題なのは、ソーシャルメディアの利用です。ぶっちゃけ、あいた時間でちょくちょくGoogle+とか見るみたいな。

だらだらとWikipediaを読んでしまうという問題もありますが、これはまた別な話かもしれません。それについては稿を改めたい。

こういうのは楽しいんですが過度に時間を使ってしまうのはいかんなと思うのです。実際、そういう観点からこういうののアクセスを完全に断っちゃう人もいますし、完全にこういうものを絶ったら生産性が向上した的なライフハック記事もよく見かけます。その通りだと思います。
でも、まあ、完全に絶ってしまうというのは私にとっては極端すぎる方法論だなと思うのです。そんな私にとっては、「依存」ではなく「誘惑」じゃないの、とする新井さんの指摘はいい点をついていると思いました。

つまり、もしこれが依存症だとすれば完全に断ち切ることが唯一の解決策となります。しかし、食べ過ぎと似たような問題なのだとすればダイエットの方法論を適用してみる、という考え方も成り立つ。

そこでレコーディングダイエットを適用してみるということを考えてみたわけです。レコーディングダイエットというのは、基本的には、自分の食ったものを記録していくというものです。本格的には品目を記載したり、カロリー計算したりするのですが、カジュアルには食べたものをひたすらメモしていくだけでもそれなりに効果があると言われています(たとえば大ヒットした岡田斗司夫の『いつまでもデブと思うなよ 』など)。
なぜ記録するだけでダイエットの効果があるのか、というのは明確にこうだという断言があるわけではないのですが、おおむねこのような理屈であると考えられている気がします。つまり、いまダイエットをしたい人というのがいて、その人の食生活に何らかの問題があり、したがってダイエットをしたいのだとします。メモしていくことで、自分がどれだけ食べたのかを把握することができ、ボトルネックを知ることができるというわけです。
また同時に、もし食生活の問題が間食や甘いドリンクなどであったとすると、いちいちメモを取るということが間食の頻度を下げることにつながります。書くだけで「わざわざ書くという手間をかけるほどのことか?」という疑問をもたげさせることにつながります。実際にはそのあと間食を食ってしまうとしても、なんとなく食べてしまう、といった状態と比較すると頻度は落ち、結果として間食の量が減るといったお手軽な効果があるのではないかと思います。

ソーシャルダイエットの場合、この後者がポイントなんじゃないかと思うのです。
いま、ソーシャルメディアへのアクセス量を減らしたいとしたとき、何が問題なのかというと、気軽にちょくちょくアクセスして時間を潰せてしまうというところなのではないか、という仮定を置きました。仮定っていうか、まあ自分の利用形態を念頭に置いています。こういったページを開きっぱなしにしておいて、何かちょっと時間があくと見る、みたいな感じです。これをやめる、ないしは頻度を減らすようにするためには、まさに同じような方法論が使えるんじゃないだろうか。

というわけで、何時何分から何時何分まで、こういうサイトを実際にブラウズしたか、というのを記録に取ることにしました。記録に取る場合、Chrome拡張などを使ってアクセス時間を自動的かつ厳密に測定する、ということもできるのですが、今回はそれをしないことにします。アクセスにフリクションをつけることが目的なので、手動の部分を残す、というのが大事です。
また、スマホについては、写真のアップロード等ができたほうが個人的にうれしいのでアプリ自体は残しておきますが、アクセス手段を悪くしておきます。たとえばホーム画面から除くなど。twitterのアプリは昔、似たようなこと考えたときにアンインストールしたのでいまは入ってません。

ぶっちゃけ、手動で記録するのは相当めんどいと思うので、すぐ飽きてやめちゃうかもしれません。30日も続いたらお疲れさま、とねぎらってやってください。続かなかったらギブアップ宣言をしますが、優しくしてあげてください……。