2012-10-22

高野豆腐を自作した

そうだ、豆腐を冷凍しよう


どうもご無沙汰しております。最近、たまに自分で料理をしています。たまにというか、まあ土日だけなんですけど。しかもアメリカにいるわけですけど。でも、私のいるあたりには日本食材スーパーが豊富で、ちょっと高いかもしれないけれど、そんなに食材で不自由したりはしません。まあそんなに純和風なものばっかり食べないですし。

そういうわけで、豆腐を買ったわけです。豆腐を1丁。で、味噌汁に入れたりとかしてたわけですが、なにぶん土日だけしか料理しないと、ひとりで1丁など使い切れません。余る。どうしよう。もちろん、平日に適当な大きさに切って醤油でも垂らして冷奴にしてもよいのですけど、ふと「これは凍らせると高野豆腐になるのではないか?」という妄想が脳裏をかすめました。

で、せっかくだからやってみた。

手順

1. まず、豆腐の上に適当な重し(皿とか)を載せて均等に圧力をかけ、脱水させます。んで、「高野豆腐ってそういえば薄かったよな……」と思い、適当な厚さに切り、冷凍庫にイン。

2. 翌日、冷凍庫を確認するとかちこちに凍ってました。これをいったん解凍させます。めんどかったので自然解凍させました。朝会社に行くまえに皿とかに放置すると、夜帰ってきたら解凍しているという。この時点でそうとう高野豆腐なアイデンティティを確立しています。なぜかちょっと黄色くなるし。なんでだろう。

3. 解凍したらギュッと絞って水分を出し、また冷凍庫で凍らせて、を繰り返しました。3〜4回ぐらい。

4. 何回か繰り返すけど、ある程度以上は水分が抜けたりはしなくなってしまった。天日干しにもしていなかったし……。ともあれ、この時点での見た目はかなり高野豆腐。たぶん完成、と思うことにする。

5. 冷凍庫で保管していたので氷結しているため、調理前にいったん熱湯で戻す。

6. 戻したら市販の高野豆腐と似たような感じになったので、ふつうに出汁醤油で含め煮に。

感想

テキトーに作った醤油味の雑炊と
普通にスーパーで売っている高野豆腐は、スポンジの「目」というか、穴の部分がきめ細やかだけど、これはふつうの木綿豆腐を適当に脱水して凍らせるだけなので、氷のぶぶんの大きさ(つまり脱水後の穴の大きさ)はまちまちであり、わりと大きな穴や亀裂ぽいものもけっこうできてしまう。

だが、そういう見た目にこだわらなければ予想以上にふつうに高野豆腐っぽい物体が出来上がった。味もふつう。穴も大きいので中まで味がしみる。本体も、むしろ豆っぽい味が強く出ている気がする。気のせいとか、自分作なので脳内補正が入ってるだけかもしれないが……。

作るのも、凍った状態から戻すのも時間がかかるのでおすすめではないのですが、まあ実験としてはなかなか楽しいかも。

そういえばアンデスの伝統食材として、じゃがいもを同じような工程で脱水してスポンジ状にするチューニョという食い物があるんだそうです。じゃがいもといえば、「冷凍にするとスポンジみたいになって不味くなる」(だから肉じゃがとかカレーとかは決して冷凍にしてはいけない)と基本事項のように言われる気がするのですが、敢えてそれをやってしまうという挑戦的なモノです。
面白そうなので、いずれやってみたい気もします。面倒そうだけど。