さいきんこんなの読んでました。 A Natural History of Dragon: A memoir by Lady Trent というタイトルのファンタジー。タイトルと表紙で買ったようなものですが、なかなか面白かった。でも、ちょっと惜しい。
ビクトリア朝期のイギリス、のような世界を舞台に、竜族の科学的研究で著名な学者であるレディ・トレントが書いた回顧録、という体裁で、若い頃の冒険を描いた本。この設定と表紙ですでに勝利が確定したような感もないではなかったのだけれど。
地方貴族の家柄に生まれ、生まれてはじめて竜に出会い、長じて生物学に興味を持つ「虫愛する姫君」になって、学問書を読みふけり、嫁の貰い手がなかったところで伴侶に出会って……という第一部はけっこう面白くて、これは期待が持てるなと思ったのですが、第二部以降はわりとふつうのファンタジーになってしまった感じ。
結婚相手の敬愛するヒルフォード伯と知己を得、ヒルフォード伯の探検についていくことになるまでが第一部で、第二部以降はずっと探検先の土地でどういうことがあって、何をして、みたいな、ふつうの冒険旅行の物語になってしまう。冷静になって考えてみると、回顧録のわりに会話文が多いし、どうも本のもつ体裁とうまく合致していない気もする。
ただ、このビクトリアンファンタジーがつまんないかというと、まあふつうに面白いわけです。いろんな土地を探索して、竜を発見したり解剖したりするいっぽうで、受け入れる側の村人とのコミュニケーションがあったり、遺跡を探索したあとに、どうやら宗教的禁忌に触れたということで軋轢が生じたり、野盗のような連中に遭遇したり……、そんななかで、どうも普段は人間と関わることの少ない竜たちが最近は人間を襲っているらしいという問題に、徐々に近づいていく。
満足しましたし、表紙は魅力的だと思いますが、総合的には星5つ満点で3-4ぐらいかな。
ビクトリア朝期のイギリス、のような世界を舞台に、竜族の科学的研究で著名な学者であるレディ・トレントが書いた回顧録、という体裁で、若い頃の冒険を描いた本。この設定と表紙ですでに勝利が確定したような感もないではなかったのだけれど。
地方貴族の家柄に生まれ、生まれてはじめて竜に出会い、長じて生物学に興味を持つ「虫愛する姫君」になって、学問書を読みふけり、嫁の貰い手がなかったところで伴侶に出会って……という第一部はけっこう面白くて、これは期待が持てるなと思ったのですが、第二部以降はわりとふつうのファンタジーになってしまった感じ。
結婚相手の敬愛するヒルフォード伯と知己を得、ヒルフォード伯の探検についていくことになるまでが第一部で、第二部以降はずっと探検先の土地でどういうことがあって、何をして、みたいな、ふつうの冒険旅行の物語になってしまう。冷静になって考えてみると、回顧録のわりに会話文が多いし、どうも本のもつ体裁とうまく合致していない気もする。
ただ、このビクトリアンファンタジーがつまんないかというと、まあふつうに面白いわけです。いろんな土地を探索して、竜を発見したり解剖したりするいっぽうで、受け入れる側の村人とのコミュニケーションがあったり、遺跡を探索したあとに、どうやら宗教的禁忌に触れたということで軋轢が生じたり、野盗のような連中に遭遇したり……、そんななかで、どうも普段は人間と関わることの少ない竜たちが最近は人間を襲っているらしいという問題に、徐々に近づいていく。
満足しましたし、表紙は魅力的だと思いますが、総合的には星5つ満点で3-4ぐらいかな。
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