なぜか予備知識がほぼなく「コンピュータのオペレーティングシステムの声に恋をする男を描いた物語」というコンセプトしか知らなかったので『ラースと、その彼女』(傑作!トレイラーとりあえず見るべし)みたいなタイプの映画なのかと思ったら、なんとびっくりSF映画でしたw
ただでも、その、この映画はそういう映画ではなかったけれども、この映画はこの映画として傑作でしたね。面白かった!
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この世界では携帯デバイスに対しておもに音声ですべての処理を行っていて、コンピュータと会話するようにいろんな処理をする。そこにやってきた最新型のOSは超進化したパーソナルアシスタント的なやつで、もうほんと個性を持った個人みたいに会話が成立しちゃう。主人公は奥さんと離婚調停中で、仕事が終わったら家でひとりゲームをしているような人。
ただ、孤独な中年が狂っちゃうようなステレオタイプないじり方とは少しちがう。主人公も主人公なりの生活がそれなりにあって、周囲もきちんと描かれる。なんというか、うまく表現はできないけれど、こういう設定で想起されるような「社会不適合的な性向のある人」という描き方ではなく、もちろん何もかもが上手くいっているわけではないけれども、こう、なんというか、ごくふつうの人なのだたぶん。周囲も、「恋人ってOSなんだよね」みたいなことを言うと戸惑ったりはするけれども、「まあそういう人もいるかな」ぐらいの感じで受け入れていたりする。
とはいえ、個人的には物語よりはディティールを楽しんだ映画で、ディティールがよくできてていちいち面白かった。主人公のプレイするゲームの描写とか、そのゲームに登場するキャラが生意気だけど可愛かったりとか、ママゲームがヒドかったりとか(爆笑します)、いろいろあってサマンサを主人公が責めるシーンのセリフまわしがいちいち「浮気された男が浮気症の女を難詰する」風にハマっちゃってるところとか(笑えます)。
主人公の住む未来の都会風の映像(上海ロケらしい)がなかなか雰囲気があって良かったり、海岸や雪山に旅行したりするシーンも美しい。などなど。
いや、面白かったです。
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あとどうでもいいけど主人公の元妻というか離婚調停中の妻(ルーニー・マーラ)が無駄に可愛い。この映画では別にあんな美人を使わなくてもいいのでは。
あとサマンサの声はスカーレット・ヨハンソンなんだけど、声だけで身体はまったく出てきません。
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